地域医療の担い手として、かかりつけ医の存在はますます重要性を増しています。より専門的な医療を提供する大きな病院に、軽微な症状で訪れる患者を減らし、効率よく専門医療を必要とする患者に対応することができるからです。
そのためには、まず地域のかかりつけ医を受診し、必要性を認めた場合にのみ、大きな病院を受診できるようにするシステムは、今後、ますます増えていくと思われます。医療面における役割分担ともいえるこの構造を作り上げるにあたっては、地域のかかりつけ医を受診する患者を増やす結果になりました。
そのため、個人開業医でも医薬分業を採り入れ、薬は調剤薬局に処方箋を持参するようにしてもらっているところが大半です。個人開業医の近くに調剤薬局があるという光景は、今やすっかり見慣れたものとなりました。個人開業医の多くは、午前と午後に診察時間を分けていますので、連動して営業時間を決めている調剤薬局も、午前と午後の間は閉めてしまうところが多くなっています。
主婦となった薬剤師資格を持つ女性なら、午前だけ働くアルバイト先としてはもってこいです。住んでいる地域にある調剤薬局なら、通勤に時間を取られることもなく、時間を有効に使って仕事をすることができます。雇う側としても、医療機関の診療時間と連携すると、間に比較的長い休み時間が入るため、フルタイム雇用ではスタッフが待機するための場所など、スペースも広く必要になります。
午前は午前、午後は午後で入ってくれる人を雇えば、待機場所も必要なく、店舗面積を有効に使えることになります。午後は独身で夜遅くまで入れる人を雇い、午前中は家庭を持つ主婦薬剤師に入ってもらうことによって、効率よく必要な人員を確保することができます。
主婦のアルバイトといっても国家資格を持つ身だけに時給は高くなることから、配偶者扶養範囲内で働くには、調剤薬局の午前中だけのアルバイトは家庭との両立にうってつけです。