最近、互いの役割分担の比率を同じようにしようと考える夫婦が増えてきています。男性は仕事、女性は家事と育児というこれまでの考え方ではなく、夫婦のどちらもすべてを二人で一緒にやっていこうという考え方です。
男は外へ出て仕事一筋、家のことは育児も含めて一切やらず、すべて妻任せという時代は終わりました。その一番の理由は、女性も四年制大学を卒業し、総合職として会社に入社、男性に負けず劣らずバリバリ仕事をするようになったからです。
そのため、夫婦一緒に働いている状況で、家事をし、さらには育児をするというケースが珍しくなくなりました。しかしながら、さすがに子供が生まれると仕事を退く女性は増え、同時に家事の負担割合も一気に女性へと傾いていきます。
これは致し方ないことですが、仕事をしていた女性としては複雑な心境になるのではないでしょうか。自分も仕事をしたいのに、子育てがあるから仕事に出られないというジレンマです。
もし、女性が薬剤師資格をもっているとしたら、仮に土日のみの勤務しかできないということであっても、来てほしいと考える雇用先は多くあります。ドラッグストアなどは年中無休で開いていますので、薬剤師を置く必要性がある以上、働いてくれる人は必要なのですが、どうしても女性の場合、夫と子供が休みになる土日は休みたいという傾向になります。
あえてその逆をつき、夫に家事と育児は任せて土日のみのアルバイトで働きに出てみると、夫婦の負担割合のバランスがいくらか保てるようになるでしょう。土日だけしか仕事をしないとはいえ、国家資格保持者ですので、時間給は1時間2000円程度にはなると思われます。
一日働けば1万円を超え、週に2日だけだとしても月額で8万円ほどになります。
夫としては、休日くらいゆっくりさせてほしいという気になるかもしれませんが、妻の立場からすると家事と育児に休みはないということになります。妻が家を離れる理由は遊ぶためでなく、仕事をしに行くためということになれば、夫といえども家事と育児を担わないわけにはいきません。
土日のみ仕事、あるいは家事と育児といった具合に、互いの立場での仕事と家庭の役割を入れ替えることにより、それぞれが相手の大変さを理解できるようになるでしょう。
子どもは母親にまかせっきりで家事は何もできない夫になるより、若いうちに家事も育児もやっておけば、老後は妻がそばにいなくても、なんでもやっていけるたくましい夫になれるメリットもあります。