どんな仕事でも、ある程度はストレスを感じます。完全なストレスフリーの仕事なんて、ないと考えておいた方がいいかもしれません。そうは言っても、過度なストレスを感じながら仕事を継続するのは難しいので、何らかの対策が必要です。先ずは、薬剤師ならではのストレス原因を理解することが大切です。それを踏まえて仕事に臨めば、ストレス軽減の対策が見つけやすくなります。
薬剤師の仕事は、人命にかかわる内容を含んでいるので、失敗は許されません。絶えず満点を取ることを求められる立場なので、毎日緊張した状態が続きます。精神的にも肉体的にも、大きな負担になることがありますが、業務の性質上、緊張から解放されることはありません。
この緊張状態の継続がストレスの原因になることがあります。責任の重い仕事であることに誇りをもって、覚悟を決めて臨む必要があります。安易な対策として責任を回避する方法を探るのは賢明ではありません。ストレスから逃れることよりも、やりがいのある仕事ができていることに、喜びを感じるくらいの気持ちが大切です。
薬剤師の職場には、狭い場所で毎日同じ人と仕事をする環境もあります。そんな環境で緊張感のある仕事を続けていると、ちょっとしたことでも衝突が起こってしまいます。ひとたび険悪な関係になってしまうと、悪化の一途をたどってしまう場合もあり、ストレスを感じる原因になります。
仕事をする環境は、就職する前でもある程度予測できるので、人との距離が近いことが苦手なら避けるという選択が賢明かもしれません。逆に、濃密な人間関係の方が好きだという人なら、ストレス原因にはなりません。
病院や製薬会社には方針や理念があります。組織が守るべきものとして設定されている場合が多く、従業員の仕事も拘束を受けます。更に、ここに担当部署の責任者の考え方や指導方針が加わります。自分の考え方と食い違っていると、どちらもストレスの原因になる可能性が高いです。
組織全体の方針は、就職前に調べることができるので、明らかに合わないと感じた場合は避けた方がいいです。上司の考え方を事前に知るのは難しいですが、組織全体の理念に反する方針は採用しないのが普通です。共鳴できる理念の会社を選べば、上司の方針に大きなストレスを感じるケースは少ないです。