薬剤師といえば、医師や歯科医師に次ぐ難関国家資格のひとつとして知られています。その資格を取得するためには6年もの間、大学で薬学の知識を学んだ上で、合格率6割程度の国家試験を突破しなければなりません。それでもこの職業を志望する方は大変多く、年々資格保有者の人数は増加しています。果たして、その魅力は一体どのようなところにあるのでしょうか。
薬剤師といえば、調剤薬局や病院などで医師の処方したお薬を調剤するのが主な仕事です。その他にも、市販薬を購入しようとしている方へお薬の選び方についてアドバイスを行ったり、服薬方法の指導や健康相談を行ったりすることもあります。
今日では少子高齢社会が急速に進行しており、高齢者が病院を受診する機会も増えていることから、医療費の増加が社会的に問題となっていることは広く知られているところです。このような背景を受けて、調剤の担い手の需要も比例して増加しており、日本中の病院や薬局で慢性的に人手不足の状態が続いています。
そのため、求人数も非常に多く、まさに一生食べていける資格であると言えるでしょう。更には専門資格を要する仕事ということで、他の職業と比べて高給に設定されていることが多く、資格取得の難易度に見合ったリターンを得られる職業とも言えます。
ここで国家資格保有者の男女比を見てみると、女性が7割で男性が3割程度であると言われています。このことから分かるように、男性よりも女性が多く活躍している分野であると言えます。難関資格である代わりに、資格取得によるリターンが大きいことは先に述べた通りですが、それに加えて実は女性にとっては更なるメリットがあるのです。
それでは、なぜこの仕事には女性の担い手の割合が多いのでしょうか。その理由として、産後や子供が大きくなってからの女性の復職のしやすさが挙げられます。一般的に、女性は出産を機にキャリアを一時中断し、子供がある程度大きくなってから復職するケースが多いです。
その際に産前のようにバリバリ働ける環境にある方は限られてしまいますが、既に述べたように薬剤師は日本全国どこへ行っても需要があるため、ブランクがあっても復職しやすいことが魅力です。しかも、育児の合間に数時間だけパートやアルバイトとして勤務しただけでも、高時給を得られることが多い傾向があります。
以上のように、自分のペースで仕事と育児を両立させたい女性に最適な資格と言えるでしょう。