病気やけがを治す医療において薬の役割は、症状の進行を抑えつつ自然治癒力を促進して健康な体の状態に回復させることです。そのため日常生活に元の状態で送れるようにするために大切な要素ですが、実際に薬を使う上で重要なのが副作用を知っておく必要があります。副作用とは薬の中にある成分によって、日常生活だけでなく健康にも何らかの影響を与えてしまうことです。例えば風邪薬や抗ヒスタミン剤を飲んで眠くなるのは、脳内をめぐる神経物質のドーパミンを抑制してしまうことが挙げられます。ドーパミンは脳の神経を興奮させて活動を促進する役目があるので、この成分が切れると強い眠気だけでなく集中力の欠如など様々な症状を引き起こすわけです。これが車の運転中に起きてしまうと、最悪の場合大事故につながるリスクがあります。このように薬は医療にとって重要なので使うべきではあるのですが、使い方を誤れば毒にもなりうるリスクもあるのです。そういった薬を安全に使う上で必要な知識を、患者に伝えるのが薬剤師の仕事です。
薬剤師の仕事は、患者に薬を渡すときにこれから使用する薬の使用方法と注意点をレクチャーすることです。患者を見た担当医師からの指令を受けて、患者の病気とけがを治す効果のある薬を渡します。
その際に薬を渡すと同時に、初めて利用する場合には情報を伝えるのです。薬の厄介なところは使い方だけでなく、保存方法を間違えても劣化を進めて飲めなくなることです。そういった薬の情報を伝えることで、安全に使えるようにレクチャーします。
そのほかに転居した先でも安心して過ごせるように、使用した薬の情報を記載する薬本や消費期限が切れた薬の回収といった仕事もこなすのです。
これまで病院勤務をする仕事でしたが、あたらしい活躍の場として治験のアシスタントとしての活躍です。治験は現存する薬よりも効果の高い薬が開発されたときもしくはこれまで治すことができなかった病気やけがに効果のある薬が開発されたときに、本当に効果があるのかを実証と使用したときに発生する副作用を確認する作業になります。
この治験をする際に情報をまとめるだけでなく、副作用が出た時にはこれまでの経験則からバランスをとるための薬を投与して重大化させないのが仕事です。
これまで施設内で勤務をする仕事でしたが、あたらしい活躍の場として外部派遣として活躍する新しい形があるです。病院の過疎化によって、地方の中で薬の配布に困る街が増えています。
そういった街でも安心して暮らせるように、病院の専用車を使って薬を渡す仕事が始められているのです。そのほかに英語能力が高い人は、災害支援を兼ねて外国に派遣することで国際親善としての役目もあります。