ハッシーの薬剤師のアルバイト大百科

2023年12月03日

在宅医療の本格的導入に不可欠な巡回診療体制整備

人口減少が進んでいるのに高齢者が人口の30%に近づくほどに社会の高齢化が進んでくると様々な病を抱えた人の増えてくることが避けられないようです。医療機関は大都市圏中心にして入院、療養施設の不足が一層際立ってきたし、医師や看護師を増やしても充足感が出てこない状態が続いています。こうして、団塊世代の約770万人が全員、75歳を超えて医療機関のパンクする恐れが指摘される2025年問題が顕在化してきました。

急激な高齢化に対応するのに必要な巡回診療の導入

高齢化が年々進んでくると長期入院や療養の必要な高齢者が急増してくるわけです。このままだと近い将来、入院、療養先の見つからなくなる恐れがはっきりしてきました。そこで、在宅のまま医療チームの巡回を受けて患者の回復を目指す地域包括ケアシステムが取り入れられているわけです。

このケアシステムに所属する各分野の専門職が医療チームを組んで患者宅を一軒ずつ巡回して必要な医療行為をするわけですが患者の病名あるいは病状や体調などが一人ずつ異なります。医師には総合診療医が求められますが同時に薬剤師にも幅広く医薬品に関する知識を持ち、取り扱える能力が必要になります。

今までに関わった患者一人ずつに処方し、服用後の効能や副作用などの実績情報を知り尽くしていないと日々、症状や体調の変化する患者により良い医薬品を提供できないはずです。

今後、在宅診療に必要となるコミュニケーション能力

服薬後の体調変化などを細かなところまで把握するには患者との何気ない会話が大事なようです。平素から患者との通り一遍の会話をしているだけでは服用後の体調変化や医薬品の効き具合などを話してくれません。身体のことなら何でも相談に応じてくれるかかりつけ医と同様に信頼感が醸成されていなければ患者は突っ込んだ内容を話してくれないでしょう。

今後、在宅診療の機会が増えていく見通しなので薬剤師も医療チームの一員となるケースが益々増えていくと見込まれています。そこで、チームの一員として伍していくには今までと異なるコミュニケーション能力が必要になるといわれています。

患者が心を開いて病について怖れていることや身体の心配事などを話すようになるには相手の心に寄り添う真剣な気持ちが伝わらないとダメでしょう。

相手の心に寄り添う真剣な会話から得る患者の体調

今までは薬局を開けて医師から回される処方箋に応じた調剤作業を行い、決まりきった服薬指導をする程度で済んでいたわけです。ところが、在宅診療に同行するようになると薬剤師は患者やその家族との身近なコミュニケーションの中から日々の微妙な体調変化をキャッチすることが求められるようになります。

ここで、多くの医薬品の中から症状改善に効果のある医薬品やその配合割合などを考え付く能力が試されるわけです。一方で、医師が患者の診察をしながら症状を改善するのに役立つ医薬品を処方するわけです。こうして、医師の作成する処方箋に反映される医薬品が提案できるような能力を持つまでレベルアップすることが求められるということです。


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