薬剤師は、薬の正しい飲み方のことも患者に指導をしなければいけない仕事です。薬の飲み方について勘違いをしている患者もいるので、指導をすることにより正しい飲み方を教えることができます。ここでは、この仕事をしている人がおこなう薬の飲み方の指導について解説します。
薬剤師が患者に薬の飲み方を指導する時には、薬を飲むタイミングについても詳しく教えることができます。薬には飲まなければいけないタイミングがそれぞれ決められているので、これらのタイミングに合わせて薬を服用することが必要です。
薬の中には食前に飲まなければいけないタイプのものもありますが、こうした種類の薬を患者に調剤する時にも、指導をした方が良いことがあります。食前に飲むタイプの薬を服用する時に患者が注意しなければいけないことは、食事の前に飲む正確なタイミングです。
食事の前ならばいつ飲んでも良いというわけではなく、決められたタイミングの間に薬を飲まないと、薬の効果が弱まってしまうようなこともあります。食前に飲むタイプの薬を服用するのに最適なタイミングは、胃の内部に食べたものが残っていない時です。食事をしてから数時間は胃の中に食事が残っているので、薬を飲むことはできません。食前のタイミングとして薬を飲むことができるのは、食事をする30分から60分前程度の時間です。それよりも早く食前用の薬を飲んでしまうと、胃の内部にまだ食べ物が残っていることもあります。このようなことを調剤する時に指導することにより、患者は正しく薬を服用できます。
食後に飲む薬を薬局で調剤する時にも、患者に飲み方の指導をしなければいけないことがあります。食後ならばいつでも薬を飲めるわけではなく、食後であっても胃の内部に食べたものが残っていないタイミングで薬を飲んでしまうと、薬の効果が弱まることもあります。
食後に飲むタイプの薬は胃の内部に食べものが残っているうちに飲むのが最適な方法で、人によって差はありますが、食事が完了してから30分以内に飲むのが最適です。
薬の中には食間に飲まなければいけないタイプのものもあります。こうした薬を薬剤師が調剤する時には、食間とはどのようなタイミングであるか、患者に正しく指導することが必要です。食間の薬を飲むのに最適なタイミングは、食事をしてから120分程度の時間が経過した後です。