苦労して薬剤師の資格を取得しても、何らかの理由で辞めたいと感じる方もいるでしょう。もしも辞めたいと感じたのであれば、すぐにやめるのではなく、なぜ辞めたいと感じたのか原因を考えることも必要です。原因を見直すことで、状況を改善して働きやすくなるかもしれません。
仕事を辞めたいと感じる方の中には、働き始めて数ヵ月で自分には向いていないから辞めたいと感じてしまう方も多くいます。薬の専門的な知識があったとしても、調剤などの本格的な業務に携わるのが初めてであれば、慣れるまで作業が遅いのは当たり前のことです。
そのためすぐに向いていないと判断するのではなく、まずは経験を積んでスムーズに作業ができるようにしましょう。最初は早くやる必要はないので、ミスがないように1つずつの作業を丁寧に行っていくことが大切です。
少しずつ慣れていくと、素早く作業できるようになっていきます。また効率よく作業するために、先輩の様子を観察して良いところは積極的に真似していくのも効率化のカギです。
薬剤師は1つのミスが患者さんの状態に大きな悪影響を与えることがあります。そのためミスを引きずって辞めたいと感じることもあるでしょう。ですがミスをしたとしても、ミスの原因が自分1人にあったものとは限りません。
実際にミスの原因を探ってみると、組織的な原因が隠れている可能性も多くあります。ダブルチェックが不十分、1人に割り当てられる仕事量が多すぎるなどの原因を解決することで、組織的にミスを減らせる環境を作り出せます。
もしもミスをしやすい環境なのであれば、業務体制が整っている職場へ転職を検討するのも1つの手です。
職場の同僚や患者さんなど働くうえでさまざまな人間関係で悩むこともあるでしょう。ですがすべての薬剤師の職場で同じような人間関係のトラブルが起きるとは限りません。例えばパワハラの上司がいる職場なら、転職することで問題は解決します。
待ち時間が長くて患者さんからのクレームが多い場合、待ち時間があまりない環境で働くという選択肢もあります。今の人間関係に問題があるからといって、その職業そのものに問題があるとは限りません。今の職場の人間関係に問題があるなら、転職も視野に入れつつ、少しでも良い環境で働けるようにしましょう。