行政薬剤師は給料が安定していたり、福利厚生がしっかりしていたり、麻薬取締官等行政ならではの珍しい仕事に就く事が出来るというメリットがある一方で、デメリットもいくつかあります。では具体的にどのようなデメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。
働く職場によって肉体的や精神的負担が大きいというのはデメリットです。体力が必要な場所に体力仕事が苦手な人が配属されてしまうとかなり大変ですし、逆に精神的に大変な場所にメンタルが弱い人が配属されるとかなり苦労します。
例えば体を動かしたい人が1日中机に座りっぱなしの調剤仕事を任される事もありますし、逆にデスクワークが得意なのに麻薬取締官に任命されれば薬剤犯罪に関わる任務も行わなければならず、そうなると時に自分の身が危険にさらされる事も十分考えられます。
もちろん仕事なので、だからといって簡単に逃げ出す訳にはいきません。そうなると仕事が苦痛でしかなくなってしまうので、この仕事に就職や転職を考えている人は、こうした事があるという事はしっかりと認識しておきましょう。
行政薬剤師は給料が安定していて待遇も良く、しかも採用人数が少ないのでかなり競争率は高いです。募集自体は各都道府県で行われているのですが数は本当にわずかですし、しかも採用試験も難しい為、希望しても中々この職に就けないというのがデメリットです。
それにその難関を破って働く事が出来たとしても、異動や転勤が多いというのもデメリットの1つとして挙げられます。地方公務員であれば異動があってもその地域内なので大した事ありませんが、国家公務員だと異動先は全国が対象となります。
その結果北は北海道から南は沖縄まで、配属先はどこになるか分かりません。しかもこの異動サイクルは3~5年に1回と非常に短く、1か所にとどまり仕事をしたいという人には向いていません。
初任給があまり高くないというのもデメリットです。給料自体は安定していますが、初任給は約20万円程と決して高くありません。民間の大手製薬会社に就職すれば、いきなり30万円以上もらえるという所も少なくないので、学生時代の友人と就職先の違いだけで大きな差がつけられる可能性があります。
特に若い時は色々欲しいものがあって、給料が低いと不満かもしれませんが、その分一般企業と違いリストラの心配もありませんし、ボーナスももらえますし、確実に安定して上がっていくので我慢しましょう。