薬剤師が職場選びを始めるにあたっては、医療機関や製薬会社、ドラッグストアといった様々な現場のスタッフの雇用形態と待遇についてきちんと調べることが重要となります。また、実務経験が長い人やスキルに自信がある人は、中途採用に力を入れている職場を優先的に選ぶことが大切です。
総合病院や公立病院、大学病院など多くの医療機関で働く常勤の薬剤師は、基本給や各種手当が高めに設定されることがあり、定年まで経済的な面で心配せずに働き続けることができます。特に、経営状態が良くスタッフの定着率が高い民間の総合病院においては、一定の経験や能力を持つ人材を高待遇で迎え入れているところもあるため、キャリアに自信がある人は妥協することなく職場選びをするのがおすすめです。
最近では、常勤のスタッフの受け入れを強化する目的で、一年を通じて新卒や中途の採用試験を実施したり、採用後の研修期間を長くしたりしている医療機関も少なくありません。そうした中、常勤のスタッフとして医療機関で働き続けるうえで、じっくりと色々な職場の仕事内容やスタッフが求められるスキル、役割などを理解することが肝心です。
新薬の研究開発を行っている製薬会社の中には、一年から三年程度の任期付きの研究者の求人を募集しているところが目立ちます。こうした職場を選択するにあたっては、年俸やボーナスの有無、契約更新の可能性など色々な点を考慮しながら求職活動をすることがおすすめです。
製薬会社によっては、全国各地から優秀な研究者を獲得するため、雇用契約の期間を長めに設定したり、継続雇用を前提としたりしているところも珍しくありません。また、若手の研究者を対象に多額の資金援助を行ったり、数か月から半年程度の研修の期間を用意したりしているところもあります。
そこで、時間を掛けて各地の製薬会社における人材募集の状況について把握をすることが大切です。
ドラッグストアの店内に併設された調剤薬局では、正社員ばかりでなくアルバイトやパートの募集が行われることがあります。こうした職場は、ある程度の実務経験を持つ人であれば、空き時間を使って稼ぎやすいため、育児中の人や定年をして一度現場を離れた人からも人気が集まっています。